みなさまの企業で利用しているシステムにはどんなシステムがあるでしょうか。
TeamsやSlackなどのコミュニケーションツールから、ERPやCRM、SFAなどの主要データを管理するツールなど挙げだしたらキリがありません。
データ分析を行うにあたっては、まずはデータを蓄積することが必要となりますが、
「データ転送・連携する際に対応するAPIがない。など技術的なハードルがある」
「データ型の変換などのデータ加工が必要のため、データ分析基盤へデータが連携できない」
といったデータ取得に関するお困りごとも多いのではないでしょうか。
複数のシステムからデータを抽出、加工し、DWHに蓄積するためのツールとして、ETLツールがあり、他のDWHやERP、CRMなどのデータベースから大容量のデータを抽出、加工し、連携することができます。
本記事では、専門知識がなくとも、ノンプログラミングでデータの抽出、加工、連携ができるETLツール「Boomi」にフォーカスし、Boomiの概要や機能、料金などを解説いたします。
Boomi とは
Boomiを一言で表すと、様々なSaaSサービスのデータを一元管理・統合できる統合プラットフォームサービスであるiPaaSです。
なお、Boomiの各製品は、「Boomi AtomSphere Platform」として以下の機能を持つ製品を提供しています。
・B2B/EDI
・データ連携のためのインテグレーション
・API管理
・マスターデータ管理やワークフローによる自動化
・データカタログ
また、通常、他のDWHやCRM、基幹システムなどのデータベースのデータを統合する際は、
日付の項目でも「YYYY/MM/DD」や「YYYY-MM-DD」、「MM/DD/YYYY」などのようにシステムによってデータの形式が異なる場合もあり、システムごとにデータ加工を行うなど
専門的な知識を持ったエンジニアが、定期的にデータを抽出するためのプログラムや異なるシステムのデータを1つのシステムに統合するためにデータ加工といった開発が必要となります。
ただ、Boomi AtomSphere Platformでは、200種類以上のアプリケーションとのコネクターが用意されており、ログインするだけで、ノンプラグラミングでERPやCRM、SFAなどの様々な主要データを管理するツールとのデータ連携やAPI管理などデータの一元管理・統合をWebブラウザ上で行うことができます。
※Boomi AtomSphere Platformのより詳細な概要は公式サイトを参照ください。
Boomi AtomSphere Platform
https://boomi.com/ja/platform/
補足:iPaaS とは
iPaaSは、Integration Platform as a Serviceの略称で「アイパース」と読みます。
iPaaSは、ERPやCRM、SFAなど複数のクラウドサービスやオンプレミス環境で管理・運用している独立したデータを一元管理・統合するためのソリューションとなります。
さらに、SFAに登録した名刺交換などで取得した取引先の連絡先などのデータを生産管理システムや受発注管理用のシステムにデータの自動連携するなど、サービスの種類や環境に関係なく1つに統合されたデータをそれぞれのサービス・システム間で連携することによって、業務効率化ができます。また、それだけではなくデータのリアルタイム性の向上による質の高いデータ分析などのメリットもあります。
補足:ETL/ELT とは
ETLは、「Extract(抽出)、Transform(変換)、Load(書き出し)」の略で、生産/在庫/販売管理などの基幹システムやCRM(顧客管理システム)などの複数のシステムからデータを抽出、加工し、DWHに蓄積するためのツールです。
似ているキーワードとして、ELTというツールもあります。
ELTは、「Extract(抽出)、Load(書き出し)、Transform(変換)」の略で、Load(書き出し)とTransform(変換)が逆になっています。
データを抽出、加工し、蓄積するという意味では、同じですが、処理を行う場所が異なり、ETLはETLツール内で一連の処理を行うのに対し、
ELTは、データベース内でデータを抽出し、保存してから加工する。という違いがあります。
Boomi の製品/機能
Boomiの概要は理解できましたでしょうか。
ここからは、Boomiの主要な3つの製品をご紹介します。
システム間のデータを簡単に連携できる「Integration」
まず1つ目は、システム間のデータを簡単に連携できる「Integration」です。
「Integration」は、用意されている200種類以上のアプリケーションとのコネクターを利用して、システム間のデータ連携を簡単に行うことができる製品です。
さらに、オンプレミス環境やパブリック/プライベートクラウドなど様々な環境で実行することができるため、あらゆるシステム的な要件を満たすことができます。
なお、一度作成したデータ加工のプロセスは、再利用することができるため、データ連携を効率的に行うことができます。
システム間のマスタデータ連携でビジネスを促進する「Master Data Hub」
2つ目は、システム間のマスタデータ連携でビジネスを促進する「Master Data Hub」です。
「Master Data Hub」は、関連するシステム間で社員マスタや商品マスタなどのマスタデータを同期することができる製品です。
各システムのハブとなり、マスタデータの更新状況のチェックやデータ更新を管理することができます。
ノーコードでワークフローを作成できる「Flow」
最後は、ノーコードでワークフローを作成できる「Flow」です。
「Flow」は、承認フローのようなワークフロー機能を作成できる製品です。
Webブラウザ上で、ノーコードで直感的な操作によるワークフローを作成することができ、さらに事前に用意されているテンプレートもあるため、効率的にワークフローを作成することができます。
Boomi の料金
Boomiの利用料金は、要お問い合わせとなっております。
また、Boomi AtomSphere Platformの無料トライアルもありますので、検証用に利用することもできます。
Boomiの30日間無料トライアル
https://boomi.com/ja/form/trial/
なお、Boomiには「boomiverse」と呼ばれるDell Boomi社が提供している無料のオンライントレーニングが提供されています。
boomiverse
https://community.boomi.com/s/
まとめ
Boomiの概要や機能、料金についてご紹介しました。
ビジネスデータが集まっているERP製品内のデータや業務システムで利用しているデータベース内のデータを活用して、
「データ分析基盤を構築したい」
「ETL/ELTツールを導入検討中や現在のデータ連携に課題がある」
といった方はtroccoをはじめとするETL/ELTツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
KUIXではただ導入・開発するだけでなく、導入後の利活用を実現することに着眼した、データレイク・DWH・データマート・BIツールの選定・導入からレポート作成、運用、啓蒙・展開までトータルのコンサルテーションなどを行っています。
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