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DWHとBIツールとの関連性は?DWHを用いたデータ分析の流れもご紹介!

生産/在庫/販売管理などの基幹システムデータやCRM(顧客管理システム)の顧客データといったデータを日々扱っている方も多いのではないでしょうか。

それら企業で扱われる膨大なデータを分析する際には、DWH(データウェアハウス)、BIツール、ETLなどの複数のツールを組み合わせています。

基幹システム、CRM(顧客管理システム)、BIツール、ETLなどそれぞれの管理している部署や開発ベンダーが異なっていることも多いため、

「どのシステム/ツールでどんな処理をするのが最適なのか分からない・・・」

「(データに関する質問をした際に)担当が違うから分からないと回答された・・・ 」

といった経験をした方も多いのではないでしょうか。

本記事では、実際にDWH選定やBIツールでのデータ可視化・分析や業務効率化を行い、その他データ活用に関する多くの知見のある株式会社KUIXがこれまでの経験をもとにDWHとBIツール、ETLの関連性、データ分析におけるそれぞれのツールの役割を解説いたします。

目次

DWH(データウェアハウス)とBIツール、ETLの関連性

データ分析するためには、まず分析するためのデータがなければ話になりません。

分析したいデータがどのシステムにあるのか。メールなどでお客様にいただいたExcelファイルを分析したい場合もあると思います。

場合によってはデータを取引先名やデータ受領日などの情報を追加したり、横持ちのデータを縦持ちに変換するなどデータ分析に適したデータに加工が必要です。

このようにデータ分析を行うまでには、データを集約して蓄積するだけではなく、データ分析に適したデータに加工することが必要になります。

このデータ分析に適したデータに加工するために、DWH(データウェアハウス)、BIツール、ETLといったツールが必要となるわけです。

生産/在庫/販売管理などの基幹システムデータやCRM(顧客管理システム)の顧客データがデータ分析に適したデータとして、DWH(データウェアハウス)に蓄積され、BIツールでレポーティング、分析されるまでの各ツールの関係は、図の通りです。

DWHの特徴やDWHとデータベースのように混同されがちなデータ分析をする上で必ず登場してくるキーワード(データベース、データレイク、データマート、BI)の違いは、こちらの記事で解説していますので、一読いただくと、本記事の理解もより一層深まると思います。

中でもDWHとBIツールは特に深い関連性がありますが、DWHとBIツール、ETLは活用用途に違いがあります。

DWH(Data Ware House:データウェアハウス)を直訳すると”データの倉庫”に対して、BI:Business Intelligenceは直訳すると”ビジネスの知能”です。

つまり、DWHがデータ分析に適したデータを格納しているのに対し、BIツールはそのデータを分析・可視化し、分析結果から意思決定をするためのツールとなっています。

また、ETLは、各システムのデータをデータ分析に適したデータとして抽出、加工、DWHに蓄積するためのツールとなります。

このように、DWHとBIツール、ETLはデータ分析に欠かせないツールですが、活用用途に違いがあります。

DWH(データウェアハウス)とは

“データを保管しておく入れ物”という意味では、データベース(DB)やデータレイク(Data Lake)、データマート(Data Mart)も同じですが、

DWHは、米国のコンサルタントWilliam H.Inmon氏によって、「目的別に編成・統合された、時系列で、削除や更新をしないデータの集合体」と定義された概念です。

DWHを使用する目的は、大量のデータを分析し、データに基づく経営をするための意思決定に役立てることです。

みなさまの企業でも、生産/在庫/販売管理などの基幹システムデータやCRM(顧客管理システム)の顧客データなど様々なシステムを導入していますよね?

それらすべてのシステムデータを用いてデータ分析しようとした場合、それぞれのシステムからデータをエクスポートして、Excelに貼り付けて、さらに顧客IDや商品IDなどで結合して・・・

Excelの動作が重くなってしまったり、フリーズした。。。なんて経験をした方も多いと思います。

各システムのデータが1つに集約されていて、顧客IDや商品IDなど横断的にデータを分析できれば嬉しいですよね。

基幹システムデータや顧客データなどの様々なデータソースからのデータを一か所に保管され、一か所に集めたビジネスデータを用いて分析を行い、意思決定できる環境がDWHです。

つまり、”ビジネスに必要なデータが全て保管されている場所”です。

BIツールとは

BIツールを一言で表すと「大量データ」を「簡単」に「可視化」するソフトウェアです。

BIツールを導入した企業では、大量のデータを分析し、自社ビジネスを取り巻く環境で何が起きているのか?を迅速に把握できるようになります。

BIツールには、主に次の機能があります。

・大量データのサマライズと可視化

 社内外のデータに接続し、大量のデータを集計および可視化(ビジュアライズ)することができます。

・データの深堀

 大量データ全体の傾向を把握した上で、より詳細な傾向の要因の分析することができます。

・定型レポートの構築

 データは自動更新されるため、レポートは1度作成すれば、常に最新データを確認することができます。

・データの出力(Excel, CSV形式でのダウンロード)

 集計および可視化(ビジュアライズ)したデータは、ExcelやCSVファイルなどにダウンロードすることができます。

ETLとは

ETLは、「Extract(抽出)、Transform(変換)、Load(書き出し)」の略で、生産/在庫/販売管理などの基幹システムやCRM(顧客管理システム)などの複数のシステムからデータを抽出、加工し、DWHに蓄積するためのツールです。

混合されるキーワードとして、ELTというツールがあります。

ELTは、「Extract(抽出)、Load(書き出し)、Transform(変換)」の略で、Load(書き出し)とTransform(変換)が逆になっています。

データを抽出、加工し、蓄積するという意味では、同じですが、処理を行う場所が異なり、ETLはETLツール内で一連の処理を行うのに対し、

ELTは、データベース内でデータを抽出し、保存してから加工するという違いがあります。

DWH、BIツールを用いたデータ分析の流れ

ここまでで、DWH、BIツールの関連性やデータ分析するための各ツールの役割はイメージできましたでしょうか。

ここからは、実際にDWHのデータをBIツールでレポーティング、分析するまでの流れを解説します。

①データ分析における目的の明確化

まずは、「なぜデータ分析するのか」という目的を明確化します。

どんな目的のために何を分析し、どのような結果が得られると仮定し、その結果からどのように事業課題を解決するのかを定義します。

例えば、卸売業者で「売上UPしたい」という目的があったとします。

一概に売上UPといっても、販売数を増やすことや在庫適正化、販路拡大、経費削減など方法は無数にあります。

経費削減にフォーカスした場合、人件費や物流コストなどの経費データを分析し、人件費に多くの経費がかかっていた場合、社員教育や業務改善に取り組んで、人件費削減を目指し、売上UPさせる。といったデータに基づく意思決定のストーリーがあります。

一方で、在庫適正化にフォーカスした場合は、どうでしょうか。必要なデータもストーリーも変わってきますよね?

このように、データ分析の目的によって、必要なデータも異なってくるため、なぜデータ分析するのかという目的を明確化することが重要です。

②データ要件定義

次に、①で明確にしたデータ分析における目的を達成するために、どのようなデータが必要なのか定義します。

データに基づく意思決定をするためには、あらゆる側面からのデータ分析が必要になります。

そのため、多くのデータが必要になりますが、それぞれのデータがどのシステムにあるのか、また、データの関連性(売上データと商品マスタが商品IDで紐づく。など)を整理することも重要です。

③DWH製品の選定・構築

次に、ビジネスデータの要件定義ができた後に、DWH製品の選定・構築をしていきます。

DWH製品のサービス提供形態やデータ容量の拡張性、ETLやBIツールなどの外部アプリケーションとのデータ連携のしやすさなどを考慮し選定・構築を行います。

④データ抽出・加工・蓄積

次に、基幹システムデータや顧客データなどの様々なデータソースから②で定義した必要なデータをETLツールを用いてDWHへ抽出・加工・蓄積します。

各システムのデータは、分析に必要なデータもあれば、不要なデータもあります。そのため、ETLで必要なデータのみを抽出し、分析に適したデータに加工し、蓄積します。

⑤レポーティング

次に、BIツールからDWHのデータに接続し、データに基づく判断ができるようレポーティングを行います。

また、多くのBIツールでは、扱えるデータ量に制限がある場合や扱うデータ量が多くなると動作が重くなったりすることがあります。

そのため、事前にBIツールで扱うデータ量を抑えるために、目的のデータのみを切り出したデータマートを作成し、BIツールから接続することもあります。

⑥データ分析(データに基づく判断)

最後に、⑤でレポーティングし作成した分析レポートを社内で共有し、データに基づく判断ができるようにします。

例えば、営業部門で売上目標の進捗や利益率、昨対などを共通認識とし、部門全体が一丸となって売上目標達成に向けて、在庫移動などの

データに基づく判断(ネクストアクション)をする。などができるようになります。

まとめ

DWHとBIツールの関連性、データ分析におけるそれぞれのツールの役割は理解できましたでしょうか。

新しい技術やシステム、ツールは、常に登場してきますが、各システムでどんなデータを扱っているか?、各ツールの役割は何か?を理解して、”使いこなす”ことが重要です。

人間でもコミュニケーションに優れている人材、営業に優れている人材、システムなどのITに強い人材など十人十色ですよね?

システムやツールを利用するのは、我々”利用者”ですが、人材と同様にシステムやツールも適材適所でないと本来の能力を発揮できません。

そのため、各システムやツールの特性や役割を理解した上で、私たちが”使いこなす”ことが重要です。

株式会社KUIXではただ導入・開発するだけでなく、導入後の利活用を実現することに着眼した、DWH・BIツールの選定・導入からレポート作成、運用、啓蒙・展開までトータルのコンサルテーションなどを行っています。

「DWH/BIツールを導入したい」

「すでに導入しているがデータ活用、展開が進んでいない」など

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