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Oracle Databaseとは?Oracle社が提供する有名RDBMSの特徴や構築の流れについて

「Oracle Databaseって、どういうサービス?」
「Oracle Databaseを活用することでどういうメリットがあるのか知りたい!」

近年データ分析の基盤やアプリやシステムのデータベースとして、クラウド上で利用できるBigQueryやAmazon Redshiftなどのデータウェアハウス、NoSQLといった従来のRDBMS以外にも様々なサービスが台頭しています。

ではRDBMSが使われなくなったかというとそのようなことはなく、現在もRDBMSはいくつかのユースケースで優先的に採用されます。本記事では、1977年創設以降コンピュータソフトウェア開発の市場をリードし続けるOracleが開発、提供するRDBMS、Oracle Databaseについて解説します。

目次

Oracle Databaseとは

Oracle Databaseとは、アメリカのOracle社が提供するRDBMS(リレーショナル・データベース・マネジメント・システム)です。Oracle社はコンピュータソフトウェアの会社でマイクロソフトに次ぐ第2位の会社なので、ご存知の方は多いと思います。

Oracle Databaseは1979年にSQLベースの最初の市販RDBMSとして提供されました。以降継続的にアップデートを続け、現在でもSQL ServerやPostgreSQLなどと並び代表的なRDBMSとして知られています。

RDBはトランザクション処理において完全なデータの一貫性を含むACID特性(*Atomicity:原子性、Consistency:一貫性、Isolation:独立性、Durability:永続性)を満たす必要があり、処理に厳密な一貫性が求められる勘定系のシステムや、会計処理、証券取引システムのデータベースとして使用することに向いています。
Oracle DatabaseはRDBMSの中では比較的ライセンスが高価な分、サポートが充実しており、複雑な処理が可能で、データベース自体の堅牢性が高い点が特徴です。

様々なデータベースの種類

リレーショナルデータベース

リレーショナルデータベースの各項目は、列と行を持つテーブルの集合として編成されています。リレーショナルデータベースのテクノロジーは、構造化された情報にアクセスする最も効率的な方法です。

データウェアハウス

データの中央リポジトリであるデータウェアハウスは、高速なクエリと分析に特化して設計されたデータベースです。
またBIツールと親和性が高く、様々なデータを集約して分析目的で使われることが多いのが特徴です。

NoSQL

NoSQL(Not Only SQL) はRDBではないデータベースの総称です。RDBは、SQLで操作するデータベースですが、NoSQLはこれらのRDB以外のデータベースを指します。
・キーバリューストア
・ワイドカラムストア
・ドキュメントストア
・グラフストア
といったデータモデルをサポートし、リレーショナルデータベースと比べて非構造化データを扱える柔軟性の高さがあります。

Oracle Databaseの特徴

Oracle Databaseの特徴について解説します。

エンタープライズ利用に耐えうる堅牢性と耐障害性

・Real Application Clusterによるクラスター機能
・ Oracle Data Guardによる複数データベース設置による分散化
・セキュリティ診断サービスによる予防保守の実施
上記の機能により、大規模エンタープライズでの利用や高可用性が求められるケースでの利用に向いています。

権限制御や行レベルでの排他制御による柔軟なアクセス設計

ユーザーごとの権限制御とテーブルや行レベルでの排他制御により、特定の部門やユーザーには特定のテーブルの参照を許可するといった柔軟なアクセス設計が可能です。
データの品質を守り、企業のデータガバナンスを保全します。

パーティショニング機能によるパフォーマンスの高さ

パーティショニングとは大きな表や索引をデータベース内部で複数の領域に分割して管理するしくみです。検索範囲をパーティション単位に絞ることができるため、効率的にデータを読み込むことが可能です。
検索時間とローディング時間が大幅に短縮され、パフォーマンスと管理性を高めています。

充実したサポート

オンデマンドコンテンツやホワイトペーパーが充実しているほか、ITプロジェクト全般に渡り下記のような無償支援サービスを提供しており、Oracleのエンジニアによる支援を受けることができます。
・Webシステムボトルネック診断
・ データベースパフォーマンス診断
・SQL Serverからの移行支援
・ MySQLからの移行支援
・Oracle Database構成相談
・ メインフレーム資産活用相談
・サーバー統合支援サービス
・簡易業務診断
・Oracle Databaseバージョンアップ支援

パフォーマンス診断や移行相談など、必要性が高く知見が求められる内容について支援を受けられるのは嬉しいですね。

Oracle Database構築の流れ

Oracle Databaseの具体的な構築の流れについて解説します。

1. Oracle Databaseをインストールして、データベースを作成する。

Database Configuration Assistant(DBCA)を使用します。データベースの名前(SID)を指定して、インスタンスとデータベース・ファイルのセットを作成します。

2. 必要なデータベースのユーザーを作成する。

データベースで操作を行うには登録されたユーザーで操作を行う必要があるため、必要に応じてユーザーを作成します。
作成したユーザーには適切な権限とロールを設定して、アクセス設計を行います。

3. 必要なスキーマオブジェクト(データベースの中に作成され、データを管理する構造)を作成する。

スキーマオブジェクトには下記の要素が含まれます。

・表(テーブル)
データベースでは関連のある複数のテーブルを作成し、その関係をリレーションとして定義します。
テーブル作成は、システム化対象範囲のデータの確認、テーブルの設計、設計に基づいてテーブルを作成、という流れで作成します。
テーブル作成時にデータ型、制約、格納領域を指定します。データ型には数字型のNUMBERや日付型のDATEなどが存在します。制約には、主キー制約やNot NULL制約、外部キー制約などが存在します。

・索引(インデックス)
表データの格納場所を格納することにより、検索のパフォーマンスを向上させるためのオブジェクトです。
索引があると、昇順に並べられた索引から検索対象行の場所(ROWID)を特定して、対象行にアクセスするため検索のパフォーマンスを向上させることができます。

・ビュー
テーブルデータの一部、または全体を加工して見せるオブジェクトです。実テーブルへの直接アクセスを防いだり、実テーブルのデータを様々に加工して提供することが可能です。

・順序(シーケンス)
一意の数を生成するオブジェクトです。一意性を保証する主キー列などに使用されます。

・ストアド・プログラム
データベースに格納されたPL/SQL(SQLを拡張したOracle Databaseのプログラミング言語)プログラムです。
データベース内にプログラムを格納することにより、パフォーマンスの改善、冗長なコーディングを回避、といったメリットがあります。

まとめ

Oracle Databaseについて特徴や機能について解説しました。
RDBMSでグローバルでトップシェアを誇るだけあり、パフォーマンス、堅牢性、サポートの手厚さなど総合的に見て、お勧めできます。

現在はクラウド上で構築する方が多いと思いますが、オンプレミス上での構築でも後からクラウドへの移行も可能です。
特に大規模エンタープライズでの使用に向いていますが、小規模なシステムや組織での利用でも、RDBMSをお探しであれば検討されてみてはいかがでしょうか。

本記事を読んでOracle DatabaseやRDBMSについて興味を持っていただけたのであれば幸いです。

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