仕事で商品のデータベースやお客様情報のデータベースを扱うとき、必要なデータの取り出しや、データの更新に困ったことはありませんか?
データが大量で複雑になればなるほど取り扱いが難しくなるデータベースですが、”DBMS”を使うことでこれまでよりも効率的・正確に情報の取り出しや更新が行える可能性があります。
今回は”DBMS”について、使うメリットや活用例などをご紹介します!
DBMS(Database Management System)とは
DBMSは、Database Management Systemの略称で、データベースへのデータ格納から、検索、更新、削除などの操作効率を図るための管理システムです。
企業や組織にとってデータは貴重な資産であり、その管理をするDBMSでは、データベースの作成、設定、セキュリティ、バックアップなどのタスクを自動化し、データベースの効率的な運用をサポートしてくれます。
DBMSを使うメリット
DBMSを導入することによるメリットは多岐にわたります。
まず、データの共有やアクセス制御を簡素化する為、複数のユーザーが同時にデータを利用できるようになります。
さらに、データのセキュリティが向上させることもでき、不正アクセスやデータの損失を防ぐことができ、バックアップやリカバリの管理も容易になる為、意図しないトラブルによるデータの保護が強化されます。
DBMSの活用例
DBMSは、さまざまな分野で活用されており、オンラインショッピングサイトやソーシャルメディアプラットフォームでは、大規模なデータベースを効率的に運用するためにDBMSを採用していることがほとんどです。
膨大のデータに対して、DBMSがあることによって、ユーザーは短時間でデータにアクセスし、スムーズにサービスを利用することが可能になります。
また、研究機関や医療機関では、臨床データや研究データの管理に用いられることもあります。
DBMSの種類
DBMSには様々な種類があり、それぞれ特定のデータモデルや適用分野があります。複数あるDBMSの種類のなかから4つを説明します。
リレーショナル型
リレーショナルデータベース管理システムは、テーブルと関係性をベースにデータを折りたたみ、SQL(Structured Query Language)を使用してデータ操作を行う方式です。
リレーショナルデータベース型は、最も一般的で広く使用されているDBMSの種類であり、データの整合性と継続性を維持するために制約条件を設けられるなど、強力な機能を提供します。
階層型データベース型
階層型データベース管理システムは、データを分散構造で表現する方式です。
親子関係を持つデータを効果的に管理し、特にツリー構造のデータに適しており、ファイルシステムや組織図などで使用されています。
階層型データベース管理システムは、単純なデータモデルを持ち、基本的なデータ操作をサポートします。
ネットワーク型
このモデルでは、データがツリー構造ではなくグラフ構造で表現され、多対多の関係をサポートします。
ネットワークデータベース管理システムは、複雑ですなデータ関係を持つアプリケーションに適しています。
例えば、ネットワーク構造を持つソーシャルネットワークや組織のデータを管理する際に使用されます。
オブジェクト指向型
オブジェクト指向型データベース管理システム(OODBMS)は、データをオブジェクトとして表現し、それらのオブジェクトに対する操作や関連性を効果的に管理するデータベースシステムです。
データやオペレーションはクラスやインスタンスのようなオブジェクト指向の概念に基づいてモデル化、継承やポリモーフィズムなどの機能を提供します。
OODBMS は、複雑なデータ構造や関連性を柔軟に行い、高度なデータ管理を提供します。
DBMSの例
ここまで概要をご紹介してきましたが、実際にはどのようなDBMSがあるのか、一部の具体的な例を紹介します。
MySQL
MySQL はオープンソースのリレーショナルデータベース管理システム で、多くのWeb アプリケーションやシステムで広く使用されています。
MySQL は高速効率的なデータベース処理を提供し、特にウェブ開発者に人気で、PHPやPythonなどのプログラミング言語と組み合わせて使用されます。
また、拡張性も高く、大規模なデータベース環境にも適しています。
ソースが無料で利用できる点も魅力で、さまざまなバージョンとサポートオプションが提供されています。
Oracle Database
Oracle Databaseは、高性能かつ信頼性の高いリレーショナル管理システムです。
企業や組織が大規模なデータを効率的に蓄積、管理、検索するために使用されます。
Oracleは途中処理、データウェアハウス、ビッグデータなど幅広い用途に対応し、高度なセキュリティ、データの整合性、スケーラビリティを提供します。
クラウドベースのデータベースサービスも提供しており、柔軟性と適応性が高く、ビジネスの成長に対応できるソリューションです。
DBMSの選び方
DBMSを選ぶ際には、以下の項目を考慮することが重要です。
データ量
データベースの規模に合ったDBMSを選択する必要があります。
データの増加を見越してスケーラビリティについても検討しましょう。
予算
導入および運用コストを考慮し、予算内でDBMSを選ぶことが重要です。オープンソースのDBMSも選択肢に含めることができます。
パフォーマンス要件
データベースのパフォーマンス要件に合わせて選択し、書き込みの処理速度や負荷分散機能を確認しましょう。
セキュリティ要件
データのセキュリティが重要な場合、強力なセキュリティ機能を提供するDBMSを選択します。
データの暗号化、アクセス制御、監査機能を考慮することが大切です。
スケーラビリティ
データ量の項目でも述べましたが、将来的に規模の増大が見込まれる場合にはスケーラビリティを持つDBMSを選ぶことも大切です。
このような場合は、クラウドベースのオプションを検討してもいいでしょう。
サポートとコミュニティ
ベンダーやオープンソースプロジェクトのサポートとコミュニティの活動を調査し、問題が発生した際にどのくらいのサポート環境があるかも確認しましょう。
DBMSの選択は、データベースがビジネスにおいて中心的な役割のため、意識的に行う必要があります。
特定のプロジェクトやビジネスニーズに合ったDBMSを選択し、効率的なデータ管理と利用を実現しましょう。
まとめ
DBMSはデータの効率的な管理と利用を可能にし、ビジネスプロセスの最適化に貢献します。ただ、プロジェクトの要件によって必要なものが変わってきますので、そういった部分も含めて検討することが重要です。
データベースの効果的な運用に直接的な影響を考慮するため、慎重に検討し活用していきましょう。
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