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Azure Cosmos DBとは?Azure提供のNoSQLデータベースサービスの特徴や活用例を紹介!

「Azure Cosmos DBについて知りたい!」
「Azure Cosmos DBを活用することでどういうメリットがあるのだろうか?」

近年クラウドネイティブなアプリケーションのデータベースとしてNoSQLデータベースがよく採用されています。NoSQLは従来のSQLによりデータを処理するRDBMS以外のデータベースを指し、柔軟性があり、大容量のデータボリュームのアプリケーションのデータベースに向いています。

本記事ではAzureが提供するフルマネージドなNoSQLデータベースサービスのAzure Cosmos DBについて解説します。

目次

Azure Cosmos DBとは

Azure Cosmos DBはAzureが提供するフルマネージドなNoSQLデータベースサービスです。現代のアプリケーション開発では、優れた応答性や常時接続、高可用性が求められ、Azure Cosmos DBはこれらの要件を達成します。

Azure Cosmos DBの開発には以下の生産性を向上させる特徴があります。
・世界中のあらゆる場所でのターンキー型マルチリージョンデータ分散
・オープンソースAPI
・一般的な言語のSDK
・データをAzure OpenAIに取り込む取得拡張生成(RAG)

Azure Cosmos DBのユースケースとしては、Web、モバイル、ゲームIoTアプリケーションで、膨大なデータ量、読み取り/書き込みをグローバル規模で処理し、ほぼリアルタイムの応答性を実現する用途のデータベースに向いています。

NoSQLとは

NoSQLはリレーショナルデータベース(RDB)とは異なる方法でデータを処理するデータベースを指します。
RDBが表形式でデータを管理することに対して、NoSQLではキーバリュー型など下記のように様々な形式でデータを格納でき、柔軟性に優れています。
・キーバリュー型
 キーと値がペアとなっている単純な形式。
・カラム指向型
 キーバリュー型の値の部分が1つ以上の列になった形。RDBに近い構造。
・ドキュメント指向型
 キーに紐づくデータをドキュメント形式で格納する。JSONやXMLで表現できる。
 自由度が高く複雑な要素を持つデータにも向いている形式
・グラフ指向型
 ノードと呼ばれるデータの実体と、エッジと呼ばれるノード同士の関係性を示す情報で構成される。

このようにデータモデルが豊富な上、画像や音声のような非構造化データ、XMLやJSONなどの半構造化を格納できる点がNoSQLの大きな特徴です。

また、NoSQLでは結果的に処理の一貫性が保たれていれば可とするBASE基準を採用しているため、Atomicity(原子性)、Consistency(一貫性)、Isolation(独立性)、Durability(永続性)を要件とするACID特性を満たす必要がなく、RDBと比べてデータ処理速度が高速な点も利点です。

Azure Cosmos DBの特徴

Azure Cosmos DBというサービスがクラウドネイティブな開発においてどのような価値を提供するか、その特徴についてもう少し詳しく触れていきます。

・グローバルディストリビューション
Azure Cosmos DBは、データを世界中のリージョンに分散させることができます。これにより、ユーザーに近い場所からデータを提供することができ、応答時間を最小限に抑えることができます。また、リージョン間でのデータのレプリケーションも自動的に行われ、データの冗長性と可用性が向上します。

・多モデルサポート
Azure Cosmos DBは、ドキュメント、キーバリュー、カラム指向、グラフ指向といったさまざまなデータモデルをサポートしています。これにより、異なるデータ形式を効率的に格納し、検索できます。アプリケーションの要求に応じて、適切なデータモデルを選択できます。

・高いスループットと低遅延
Azure Cosmos DBは、並列クエリ処理とインデックス最適化を活用して高速なクエリ実行を実現します。
データの読み書き操作においても高いスループットと低遅延を提供し、ユーザーエクスペリエンスを向上させます。

・統合セキュリティとコンプライアンス
Azure Cosmos DBは、データセキュリティを重視しており、データの暗号化、アクセス制御、監査トレイルを提供します。
さらに、多くのセキュリティ規制や規準(例:HIPAA、GDPR)に対応しており、コンプライアンス要件を満たすのに役立ちます。

Azure Cosmos DB活用の具体例

次にAzure Cosmos DB活用の具体例を紹介します。

・オンライン小売業界
Azure Cosmos DBは、オンライン小売業界で顧客の注文情報、商品情報、在庫情報などのデータを管理するのに役立ちます。
高いスループットと低遅延を提供し、ショッピングカートのリアルタイム更新や在庫管理などの要求を満たします。
また、セキュリティを強化して顧客情報を保護し、規制に対応します。

・ソーシャルメディア
ソーシャルメディアプラットフォームでは、ユーザーの投稿、コメント、友達リストなどのデータが大量に生成されます。
Azure Cosmos DBは、これらのデータをリアルタイムで処理し、パーソナライズされたフィードや通知を提供するのに適しています。

・リアルタイム分析
大量のデータをリアルタイムで収集し、分析する必要がある場合、Azure Cosmos DBは理想的な選択肢です。
ビッグデータ分析やセンサーデータの処理に利用し、リアルタイムの洞察を得ることができます。
特に、金融業界やマーケティング分野で有用です。

・ゲーム開発
オンラインゲームは、リアルタイム性とスケーラビリティが重要です。Azure Cosmos DBを使用することで、
プレイヤーセッションの管理、スコアボード、アイテムの取引、プレイヤープロフィールなどのデータを高速に処理できます。さらに、グローバル分散を活用して、世界中のプレイヤーに高い品質のゲームプレイを提供できます。

・IoT(インターネット・オブ・シングズ)
IoTデバイスからのデータ収集やセンサーデータのストリーム処理にAzure Cosmos DBを活用できます。
デバイスからのリアルタイムデータを格納し、分析することで、スマートシティ、スマートファクトリー、農業、エネルギー管理などの分野で効果的なソリューションを提供できます。

まとめ

NoSQLはRDBに比べて新しい技術、新しいトレンドと言われることが多く、実際様々なデータモデルを選択できる点や、非構造化データを扱える点はすごく便利で柔軟性があると感じます。

またAzure Cosmos DBは、有名なNoSQLデータベースであるMongoDBやCassandraとAPIにより互換性があるため、これらのDBとの接続も容易です。

Free Tierという無料利用枠も設けられているため一度触ってみるのはいかがでしょうか。
本記事を読んでAzure Cosmos DBやNoSQLデータベースについて興味を持っていただけたのであれば幸いです。

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