MENU
Archives

Azure Stream Analyticsとは?概要や6つのメリット、導入ステップまで

「Azure Stream Analyticsについて知りたい!」
「Azure Stream Analyticsを活用するメリットは?」

ビッグデータ分析において、リアルタイムなデータ分析の需要は、IoTの普及の推進などの背景により以前より高まっています。ミリ秒未満で大量のストリーミングデータを処理し、分析するにはどのようなクラウドサービスを使えばいいのでしょうか。

本記事ではリアルタイムデータ分析のソリューションとしてAzureが提供するAzure Stream Analyticsについてその概要と活用のメリットをご紹介します。

目次

Azure Stream Analyticsとは

Azure Stream AnalyticsはAzureが提供するフルマネージドなストリーム処理エンジンです。
複数のデータソースからの大量のデータをミリ秒未満で同時に処理、分析できることが特徴で、
例えば工場の機器から出力されるデータ、財務トランザクションなどの経営データ、各種ログデータなどのフォーマットがバラバラのデータをそれぞれ、Event HubsやIoT HubsなどのAzureのサービスでAzure Stream Analyticsに取り込んでリアルタイム分析、結果をアラートやアクションとして配信する、BIツールで動的に結果を表示する、データウェアハウスに格納するといった

取り込み →  分析 → 配信
のうちの分析の機能を担います。

Azure Stream Analyticsのジョブは入力、クエリ、出力で構成されます。
データの処理、加工をデータアナリストにとっては使い慣れたSQLで行えるため、学習コストがあまりかからないのも利点です。

Azure Stream Analyticsのユースケース

Azure Stream Analyticsはシステムにおいて以下のようなユースケースで特に有効に機能します。

・Azure StorageへのストリーミングデータのETLパイプライン
・Azure SQL DatabaseとAzure Cosmos DBを使用したイベント駆動型のアプリケーション
・IoTデバイスからのリアルタイムストリーミングデータ、ログの分析
・Power BIを使用した動的に変化するリアルタイムダッシュボード
・センサーデータを利用した、値のスパイクや閾値超えを検出する異常検知
・セキュリティカメラやネットワークログのストリーミングデータの監視によるセキュリティインシデントの検出
・リアルタイムでPOSデータや顧客行動を収集することによるリテール分析や在庫最適化

このようにイベントドリブンな機能の実装や、異常検出など即時性が求められる場面、ビジネスの現場などで状況に応じてクイックに施策を講じたい場合にAzure Stream Analyticsの活用がお勧めです。

Azure Stream Analyticsのメリット

Azure Stream Analyticsを活用するメリットについて解説します。

リアルタイムデータ処理

毎秒何百万といった大量のデータのリアルタイム処理に対して、極めて短い待ち時間で結果を返すパフォーマンスがあります。

データ処理にSQLを使用するため、使い始めやすい

データアナリストにとって馴染み深いSQLを使用するため、すぐに分析を始めることが可能です。
また、豊富な分析関数が用意されていることや、JavaScriptまたはC#のユーザー定義関数を統合して使用することもできるため、複雑なバッチ処理の実装もできます。

フルマネージドサービスのため、管理、運用コストがかからない

フルマネージドなPaaSのサービスのため、ハードウェアやインフラの準備、OSの更新といった運用コストがかかりません。
分析ロジックの実装や入出力パイプラインの設定のみに集中することができます。

最適化された安価なコスト

Azure Stream Analyticsは初期費用がかからず、消費したストリーミングユニットのみに対して課金されます。

高い可用性とセキュリティ

Azure Stream Analyticsは世界中の複数リージョンで使用できます。
また、イベントの配信に失敗した場合のために回復機能が備わっており、99.9%のイベント処理の可用性を保証しています。
セキュリティについて、すべての着信と発信が暗号化されています。また、全ての処理がメモリ内で実行されるため、受信データが格納されることはありません。

Azureの他の便利なサービスとの統合

Azure Blob Storage、Azure SQL Database、Azure Cosmos DBなどのストレージサービスへのデータ出力ジョブの設定、Azure ML serviceでのデータのリアルタイムスコアリング、Event Hubsを利用したイベントドリブンなアクション機能の実装など、Azureサービスの恩恵を最大限に活用できます。

Azure Stream Analyticsの導入

Azure Stream Analyticsを導入する際の基本的なステップについて解説します。

データソースの設定

最初に、データを受信するソースを設定します。これは、IoT Hub、Event Hubs、Azure Blob Storageなど、データソースに応じて選択できます。

ジョブの作成

ジョブを作成し、入力、クエリ、出力を設定します。クエリは、データの変換と処理方法を指定するために重要です。
Azure Stream Analyticsにはコードなしエディターも用意されており、ドラッグ&ドロップで簡単にジョブを作成、ということも可能です。
プログラマであれば、Azure PowerShell、Stream Analytics Visual Studioツール、Stream Analytics Visual Studio Code拡張機能といった開発者ツールを使用することもお勧めです。これらのツールであればオフラインでクエリを開発したり、CI/CDパイプラインを使用してジョブを送ることもできます。

デプロイメントと監視

ジョブをデプロイし、実行します。Azure Monitorなどのツールを使用して、ジョブのパフォーマンスを監視し、トラブルシューティングを行います。

アウトプットの設定

処理されたデータを出力する先を設定します。これは、データベース、データレイク、または他のアプリケーションとの統合先となります。

まとめ

Azure Stream Analyticsは、現代のビッグデータをリアルタイムで分析したいというニーズの高まりにぴたりとハマるサービスで、非常に柔軟な活用可能性の高いサービスであると思います。

また、Azureの各種ストレージサービスやEvent HubsやIoT Hubとの統合による親和性が高い点や、機械学習サービスによるリアルタイムのスコアリングが可能な点も魅力的です。

使用感を試してみたい場合、まずはログデータの分析などから活用してみるのはいかがでしょうか。
本記事を読んでAzure Stream Analyticsやリアルタイムデータ分析のアーキテクチャに興味を持っていただけたのであれば幸いです。

KUIXではただ導入・開発するだけでなく、導入後の利活用を実現することに着眼して、GCP、AWS、Azureの選定・導入から運用、展開までの支援を行っております。お困りの方は、ぜひお気軽にご連絡ください!お問い合わせはこちらから

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次