近年ではデータ分析やBIツールといった言葉が一般的になりつつあります。
しかし、
「BIツールを使ってみたくてもどれを使えばいいかわからない」
「AWSのBIツールがあると聞いたがどんなものかわからない」
このようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、Amazonが提供するBIツールのひとつ、QuickSightの概要、特長、利用料金について詳しく解説します。
BIツールについて詳しく知りたい方はぜひこちらの記事をご覧ください。
Amazon QuickSightとは
Amazon QuickSight(クイックサイト)は、Amazon Web Services(AWS)が提供するビジュアルデータ分析ツールです。
データを収集し、視覚化するためのクラウドベースのプラットフォームで、ビジネスインテリジェンス(BI)の要件に合わせた高度なデータ分析を支援します。QuickSightは、ビジネスユーザー、データアナリスト、エグゼクティブなど、さまざまなユーザーに向けて設計されており、データ駆動の意思決定を促進します。
Amazon QuickSightの機能
インメモリDBによる高速演算
QuickSightは、インメモリデータベースを活用して高速なデータ処理を実現します。データはメモリ内に保持され、複雑なクエリも迅速に実行されます。これにより、リアルタイムでのデータ分析が可能となり、ビジネスの迅速な対応が実現します。
ダッシュボード作成・表示機能
QuickSightを使用すると、直感的なダッシュボードを簡単に作成できます。ダッシュボードはさまざまな視覚化要素(チャート、グラフ、テーブルなど)を含むことができ、データの洞察を一目で把握できます。ユーザーはドラッグアンドドロップの操作で要素を配置し、カスタマイズすることができます。
レポート生成機能
QuickSightは、自動レポート生成機能も備えています。ユーザーは特定のスケジュールに基づいてレポートを生成し、共有できます。定期的なビジネスレビューや報告の自動化に役立ち、データの共有とコラボレーションを効率化します。
機械学習機能
QuickSightには機械学習機能が組み込まれており、データから予測モデルを構築し、パターンやトレンドを検出できます。機械学習を活用することで、より高度なデータ分析と洞察が得られます。
Amazon QuickSightは、これらの機能を駆使して、ビジネスデータをより効果的に活用し、迅速な意思決定をサポートします。データの視覚化と分析において、QuickSightは強力なツールとしてビジネスに価値を提供します。
Amazon QuickSightの特長
Amazon QuickSightには様々な特長があります。以下にいくつかの主要なメリットを紹介します。
様々なデータソースからデータを統合できる
QuickSightはさまざまなデータソースに接続でき、データを一元化して分析できます。データウェアハウス、クラウドストレージ、リレーショナルデータベース、SaaSアプリケーションなどからデータを取り込むことができます。複数のデータソースを統合して、総合的な洞察を得ることができます。
接続できるデータソースについては後述するので、ぜひそちらをご覧ください。
すぐに利用を始められる
QuickSightは、クラウドベースのサービスとして提供されており、以下の点で即座に価値を提供します。
インフラストラクチャの設定不要: サーバーのセットアップやインフラストラクチャの構築作業が不要です。AWSがインフラストラクチャを管理し、ユーザーはデータ分析に集中できます。
低コストの従量課金: QuickSightは従量課金制を採用しており、必要な分だけ支払います。初期投資や無駄なコストを削減し、スケーラビリティに優れています。
様々なデバイスで利用できる
QuickSightは、データへのアクセスを柔軟にするため、さまざまなデバイスで利用できます。その特長には以下が含まれます。
ウェブブラウザからアクセス: ウェブブラウザを使ってQuickSightにアクセスできます。オフィス内や自宅からデータにアクセスし、分析できます。
モバイルアプリ: QuickSightはモバイルアプリを提供しており、スマートフォンやタブレットからリアルタイムでデータをチェックできます。出張先や移動中でもデータを活用できます。
見やすく操作性が高い
QuickSightは、視覚的なデータ探索と使いやすさに焦点を当てています。特長として以下があります。
直感的なビジュアルエディタ: ビジュアルエディタを使ってダッシュボードやレポートを直感的にデザインできます。ドラッグアンドドロップの操作でチャートやグラフを配置し、データを視覚的に表現できます。
インタラクティブなデータ探索: ユーザーはデータを簡単にフィルタリングし、クエリを実行できます。データ探索と分析が迅速に行えるため、新たな洞察を素早く見つけ出せます。
これらの特長により、QuickSightは多くのデータ分析ニーズに応え、ビジネスのデータ活用を効率化します。データソースの統合、利用の容易さ、視覚的なデータ探索により、ビジネスユーザーがデータを最大限に活用し、意思決定を強化できるプラットフォームとなっています。
利用可能なデータソース
前述のように、Amazon QuickSightは、さまざまなデータソースにアクセスし、データを一元化して効果的な分析を行うことができます。以下はQuickSightで利用可能な主要なデータソースの詳細です。
リレーショナルデータベース
一般的に使用されるリレーショナルデータベースとの連携はもちろん可能です。
・MySQL
・PostgreSQL
・Microsoft SQL Server
・OracleDB
等
ファイルデータ
データベースだけでなく、様々なファイル形式からデータを取り込むことができます。手元に持っている業務ファイルを統合して分析を行うことが可能です。
・Excel
・CSV
・TSV
・JSON
等
SaaSのデータ
データベースやファイルだけでなく、一般的なSaaS(Software as a Service)アプリケーションとも連携し、クラウド上のデータを活用できます。以下はいくつかの例です。
・Salesforce: セールスフォースのカスタマーデータをQuickSightで分析し、セールスおよびマーケティングの意思決定をサポートします。
・Google Analytics: ウェブトラフィックデータをGoogle AnalyticsからQuickSightに取り込み、ウェブサイトの効果を分析できます。
・ServiceNow: サービスデスクデータをServiceNowから抽出し、ITサポートの最適化に役立ちます。
AWSサービス
QuickSightは、AWSの多くのサービスと連携できます。具体例としていくつかを以下にご紹介します。
・Amazon Redshift: データウェアハウスとして利用されるRedshiftからデータを抽出し、分析に活用できます。大規模なデータセットもサポートします。
・Amazon RDS: Amazon Relational Database Service(RDS)に保存されているデータにアクセスし、リレーショナルデータベースからデータを取得できます。
・Amazon S3: Amazon Simple Storage Service(S3)に保存されているデータを利用できます。S3はデータレイクとして活用され、様々なデータ形式(CSV、Parquet、JSONなど)が格納されています。
・Amazon Athena: Amazon Athenaを使用してS3内のデータに対するSQLクエリを実行し、クエリ結果をQuickSightで視覚化できます。
これらのデータソースをQuickSightで利用することにより、さまざまなデータを統合し、総合的なインサイトを得ることができます。データの多様性を活かして、より包括的な分析を行い、ビジネスの戦略的な意思決定を進めることができるでしょう。
Amazon QuickSightの利用料金
Standard Edition
QuickSightのStandard Editionは、月ごとのアクティブユーザー数に応じて料金が発生します。アクティブユーザー数に合わせて柔軟に課金されるため、ビジネスの規模やニーズに合わせてプランを選択できます。
Enterprise Edition
Enterprise Editionは、Standard Editionの機能に加えて、追加のセキュリティとコラボレーション機能を提供します。詳細な料金情報はAWSの公式ウェブサイトで確認できます。
まとめ
Amazon QuickSightは、ビジネスデータを効果的に分析し、視覚化するための強力なツールです。
多様なデータソースとの連携、直感的な操作性、柔軟な料金設定が魅力です。QuickSightを活用して、データ駆動の意思決定を強化し、自社のビジネスを加速させていきましょう。
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