MENU
Archives

データドリブン経営とは?データ分析コンサルタントが実践方法含めてご紹介!

ここ数年データドリブン経営という言葉を耳にすることが増えてきました。

このデータドリブン経営について、大体は理解できているのだけど、説明するのは難しいという方は多いことと思います。

そこで今回は、データドリブン経営とは何なのか?について、実際に多くの企業様でデータドリブン経営の導入を進める株式会社KUIXがデータドリブン経営の概要や背景、実現できること、必要な要素、実践方法などを解説いたします。

目次

データドリブン経営とは

データドリブン経営とは、企業が収集・分析したデータを元に経営判断や戦略立案を行う経営手法です。従来の経験や直感に頼る手法から脱却し、データに基づく客観的な意思決定を実現することが目的です。

例えば新しいビジネスが果たしてうまくいくのか?新しい商品は売れるのか?今のままのビジネスを継続することにリスクはないのか?といった経営で必要な判断をデータを元にした「ファクト(事実)」を前提に判断し成功につなげようという経営方法です。

DXとの関係性

データドリブン経営は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の一環として捉えられることが多いです。DXは、デジタル技術を活用して業務プロセスやビジネスモデルを変革する取り組みであり、データドリブン経営はその中心に位置すると言えます。

データドリブン経営が求められる背景

ではなぜ、昨今このデータドリブン経営がキーワードとして耳にするようになったのでしょうか?その背景を以下でご説明します!

データの取得が容易になった

インターネットの普及やセンサーなどのIoTデバイス、スマートフォンの発展により、企業は以前よりも簡単に大量のデータを取得できるようになりました。これにより、データを活用して意思決定を行うデータドリブン経営が注目されるようになりました。

実際に先進的な企業は常に自社ビジネスに関わるデータを手に入れ分析しており、他社よりも生産的かつ優位にビジネスを進めていたりします。そのような会社は自社のビジネスに関わるデータを取得できるように様々な工夫を事前にしていることが多いです。

大量データの分析を行える環境・ツールが整った

クラウドコンピューティングの普及やデータ解析ツールの発展により、企業は大量のデータを効率的に分析し、ビジネスインサイトを得ることが可能になりました。10年前では大量データの分析には高価なマシンやツールを買う必要がありましたが、今ではAWS(Amazon Web Service)やGCP(Google Cloud Platform)などのクラウドプラットフォームで安価に、そして超簡単に大量データの分析が行えます。

AI・機械学習などが簡単に利用できるようになった

AIや機械学習の研究もどんどん進んでおり、AIや機械学習を用いた解析ツールやサービスが増え、企業はこれらの技術を活用してデータ分析や意思決定を行うことが容易になりました。これまでの分析ツールではわからなかったデータから示唆を導き出すのが容易になったため、より高度なデータドリブン経営ができるようになったと言えるでしょう。

データドリブン経営で実現できること

では、データドリブン経営で具体的に何が実現できるのでしょうか?

客観的な意思決定

データドリブン経営では、データに基づく客観的な意思決定が可能となります。これにより、従来の経験や直感に頼るアプローチから脱却し、より正確で効果的な経営判断が可能となります。企業においては社長から現場まで常にあらゆる意思決定がなされています。人間は都合の良い様に物事をとらえるバイアスがかかる生き物ですので、本当は悪い状況にあってもどこかポジティブに捉えて判断を誤る、ということも多くあります。このような意思決定において常にファクトベースで判断をするためにデータドリブンな文化を醸成しておくことは非常に重要です。

顧客の理解と最適なアプローチ

データドリブン経営により、顧客データを分析することで顧客のニーズや行動パターンを理解し、最適なマーケティング戦略やサービス提供が可能となります。昨今B2Cの分野では顧客データの活用が非常に活発になっています。過去の販売データからこの商品は誰が買うのか?が分かれば買ってもらえる人にだけ売れるモノを提案するという最も効率の良いマーケティングができるようになるのです。

経営状況把握の迅速化

データドリブン経営では、リアルタイムでデータを収集・分析することが可能です。これにより、経営状況や市場動向を迅速に把握し、柔軟な対応が可能となります。常に変化を検知して対応することが求められるビジネスにおいては非常に重要な要素です。

現場業務の効率化

データドリブン経営により、業務プロセスやオペレーションを最適化することができます。これにより、コスト削減や生産性向上を実現することが可能です。例えば社長が気軽にこのデータを出して、と現場に求めると実は現場ではExcelなどを使ってものすごい工数をかけてデータを出しているといったことはよくあります。必要なデータが誰でもすぐに取り出せる世界観を作っておくことで業務効率化につながります。

データドリブン経営に必要な要素

それではデータドリブン経営を実現するためには何が必要なのでしょうか?

データ活用基盤(ETL、DWH)

データドリブン経営を実現するためには、データ活用基盤が不可欠です。社内システムや利用しているクラウドサービスからETL(Extract, Transform, Load=データ連携の機能のこと)を通じてデータを整理・集約し、データウェアハウス(DWH)に蓄積することで、統合されたデータ基盤を構築します。

データ分析ツール(BI)

データ分析ツール(ビジネスインテリジェンス、BI)を活用することで、DWH内のデータを可視化し、分析や意思決定に役立てます。現在は多くのBIツールが存在し、企業は自社のニーズに合わせて最適なツールを選択できます。

データ基盤を支える人材・組織

データドリブン経営を成功させるためには、データ分析や運用に精通した人材や組織が不可欠です。データサイエンティストやデータエンジニアなどの専門家を育成・採用し、組織全体でデータ活用の文化を醸成することが重要です。データ分析に精通した人材を社内や外部から集めて専門組織にする企業も多くあります。

データドリブン経営の実践方法

次にデータドリブン経営を実現するためのポイントをいくつかご紹介します。

データドリブンに変革するプロセスの定義

データドリブン経営を実践するためには、いきなりすべての業務をデータドリブンにすることはできないので、まずはスモールスタートで特定の組織における業務プロセスを選定しデータドリブンに変えていくことが重要です。経営陣や関係部門が連携し、具体的な目標や計画を立てましょう。

現状プロセスの分析と意思決定ポイントの抽出

自社・自組織の中で、フォーカスする対象が決まったら既存の業務プロセスを分析し、意思決定が必要なポイントを特定します。これにより、データ活用の対象となる業務や課題が明確化されます。

意思決定に必要なデータの定義と収集

抽出した意思決定ポイントに対して、どのようなデータが必要かを定義し、データ収集を行います。データの質や量が意思決定の正確さに大きく影響するため、適切なデータ収集が重要です。

分析ツールによる可視化と現状分析

収集したデータを分析ツールを使って可視化し、現状分析を行います。データを適切に解釈し、有益なインサイトを得ることが目的です。自社でこのような作業をできる人材がいない場合は外部リソースを使うのも一案です。

アクションの定義

現状分析に基づいて、具体的なアクションを定義します。アクションは、業務改善や戦略策定など様々な形で実施されます。

アクションの実行

定義したアクションを実行し、データドリブン経営を実践します。アクションを実行した後に継続的にデータを収集・分析し、アクションの効果を検証・モニタリングすることで、経営を改善・最適化していくことが重要です。

データドリブン経営に関連するIT用語集

次にデータドリブン経営に関するよく聞くキーワードをいくつかご紹介します。

DMP(Data Management Platform)

DMPは、データを収集・管理・活用するためのプラットフォームです。特にマーケティング分野でよく用いられ、顧客データを一元管理し、セグメンテーションやターゲティングに活用します。

MA(Marketing Automation)

MAは、マーケティング業務を効率化・自動化するための技術やソフトウェアのことを指します。顧客データを活用して、ターゲットに合わせたメール配信やリード管理、キャンペーン運用などを効率的に行います。

SFA(Sales Force Automation)

SFAは、営業部門の業務プロセスを効率化・自動化するためのソフトウェアやシステムです。営業活動の管理や見込み客追跡、商談管理など、営業プロセス全体をサポートします。

CRM(Customer Relationship Management)

CRMは、顧客情報の一元管理や顧客との関係を最適化する手法・システムです。データ分析を活用して、顧客ニーズの把握や関係構築、顧客対応の最適化を目指します。

ERP(Enterprise Resources Planning)

ERPは、企業全体の資源(人、物、金)を効果的に計画・管理するためのシステムです。経営資源を一元管理し、業務プロセスの最適化や効率化を実現します。

失敗するデータドリブン経営の例

これまで述べてきたような進め方でデータドリブン系にチャレンジしても失敗はつきものです。どのようなケースで失敗しやすいのかを事前に理解しておきましょう。

ツール導入が目的になっている

これはとてもよくあるケースで、初期のころはデータドリブン経営の取り組みとして開始したものの時がたつにつれてツール導入が目的になってしまうケースです。ツール導入に偏りすぎてしまうと、結果的にデータ活用がうまく進まないことがあります。ツールは手段であり、データ活用によるビジネス価値創出を目的とすることが大切です。ビジネス価値創出が見込めないならツール導入ごとやめてしまうのも一案です。

業務プロセスに落とし込めていない

データドリブン経営を実践するためには、データ活用を組織全体の業務プロセスに適切に組み込むことが重要です。業務プロセスにデータ活用が浸透していないと、分析するだけで終わってしまい、意思決定の最適化や効果的なアクションが期待できません。要はアクションしないのであれば分析なんてしない方がよいのです。アクションまでつながるように分析→解釈→アクションの流れをプロセスに組み込むことは極めて重要です。

社内政治などの影響

データドリブン経営に取り組む際、社内政治や組織の既得権益が障害となることがあります。弊社のお客様でもデータ分析の結果導き出された課題とアクションプランを実行しようとしても社内政治や外部との関係性を気にしてアクションができない、といったケースはよくあります。経営陣のリーダーシップや組織全体の文化変革が、データドリブン経営の成功には不可欠です。(そもそもデータドリブン以前の経営の問題かもしれません。。。)

まとめ

データドリブン経営は、データを活用してより効果的な意思決定を行い、経営の最適化を目指すアプローチです。データの収集・分析・活用が容易になった現代において、データドリブン経営はますます重要性を増しています。

ただし、データドリブン経営を実践するには、データ活用基盤の整備や適切なツールの導入、人材・組織の育成が必要です。また、データドリブン経営の取り組みが成功するためには、組織全体でデータ活用の意識を高め、業務プロセスにデータ活用を適切に組み込むことが重要です。

データドリブン経営を成功させるためには、経営陣や関係部門が連携し、具体的な目標や計画を立て、データ活用を組織全体で推進していく必要があります。データドリブン経営の取り組みを通じて、組織は競争力を高め、持続的な成長を達成できるでしょう。

株式会社KUIXではこのようなデータドリブン経営の実現をコンサルテーションのレイヤーからBIやDWH構築のレイヤまで幅広く対応しております。また、データ分析に関する教育、プロフェッショナル人材のご紹介などをお客様に提供しております。もし自社で進めるのはちょっと厳しいといった場合は是非弊社までお問い合わせください!お問い合わせはこちらから

おすすめBIツール比較表ダウンロード

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次